セルフコーチングとは

セルフコーチングとは
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コーチングとは

まず、『コーチングとは』について書いてみたいと思います。コーチとは、大型馬車の産地「コチ」由来であり、『馬車』を指しています。馬車とは「人を目的地まで連れて行く」ための「手段」として、ヨーロッパでは500年ほど交通手段として認識されていたというところから、目的地まで連れていく手段としてコーチという言葉が広がったようです。

似た言葉には、コンサルテーションがあります。コンサルテーションとは、異なる専門性をもつ複数の者が、援助対象である問題状況について検討し、よりよい援助の在り方について話し合うプロセスのこと。医療現場では、医師以外の医療スタッフを総称してコ・メディカルということがあります。それぞれの専門知識、各々がキャッチした情報を提供しながら、医師を交えて、患者さんをどのように治療していくのか、つまり、「ひとりの人をより良い状態にしていくには?」という、コ・メディカルスタッフが集まるカンファレンス(事例検討)などもありました。保健所管轄での医療・福祉の場も、様々な専門家が会議をしながら、「ひとりの人をしあわせにするには」という場を設けています。

そんなことをイメージしながら考えてみると、コーチは目的地まで連れていく手段的役割、コンサルタントは専門的立場からサポートする支援者というちょっとしたカラーの違いも感じ取れます。

つまり、コーチングとは、目的地まで到達するための方法をあらゆる専門家(コンサルタント)をつかって自分に与えることと言い換えてもよいかもしれません。つまりコーチは専門家でなくてもいい。ゴールに達することを意図することができ、情報を整理でき、必要なことを獲得できることができたらいいわけです。

 

 

セルフコーチングで必要なこと

先ほど書いたように、コーチングは誰でもよいわけです。だからこそ、自分がコーチとなることも選べます。必要なことは、

①ゴールに達することを意図できること

②ゴールに達する持続力があること

③的確なゴールを設定できること

④ゴールに達する必要なアイテムがわかること

⑤そのアイテムを得ることができること

⑥そのアイテムを使うことができること

すると、ゴールに執着せず、コツコツと自分を動かす、つまり馬車となって自分を連れていくことができるのだと思います。

 

なぜゴールに向かうだけではだめなのか?

「やりたいことがある」「欲しいものがある」「体験したいことがある」そうはいってもなかなか叶えることができないのは、どうしてでしょうか?そもそも、本当のゴールがわからないからなのかもしれません。欲しい状態だと思っていることに隠された、本当に叶えたいものが見えていないのかもしれません。だからこそ、表面ではなく、奥にある本当のゴールを知るところから始めます。

 

本当のゴールを知る

本当のゴールを知らないからこそ、①から⑥までの力が湧きません。なぜなら、今、体験していることが、潜在意識では叶えたいとオーダーしていることだからです。だからこそ、この現状に満足せず、他のものを探そうとすること自体が、自分と葛藤を起こしていると言えます。その葛藤をわかるには、今体験していることのメリットを知ること、そしてゴールで体験したいと思っていることのデメリットを知るということが重要な鍵になってきます。

 

今体験していることにメリットがあるのか?

そう思えない人の方が多いでしょう。観ている先は、今ではなく、未来なのだから。だからこそ、なぜ今に満足できていないのか?という問いかけを自分にしてみてもよいのかもしれません。きっと次から次へと不満は出てくるでしょう。その不満と向き合ってみる、直視してみるということも、なかなか体験がないかもしれません。なぜ、それを満ちていないものだと認識するのか?そんな問いかけはいかがでしょうか?そこには、自分の本当の願いが隠れていそうです。その本当の願いを叶えたら、自分はどうなると思いますか?この問いもきっと今とは違うものが見えてくる問いかけだと思います。

そこを眺めてみると、『今これでいい』と思うような何かが見えてくるかもしれません。叶えた先に、今より大きな不満がイメージされるのかもしれません。そして大きな不安が襲い掛かってくるのを体験するのかもしれません。

今にメリットがあるのです。『今これでいい』と思うような、不満や不安が見えてきたらいよいよ実践的にゴールを設定できるでしょう。

 

必要なのは今を認めること

『今これでいい』と思えたとき、やっとここから何を体験したいのか?というところが見えてくると思います。しかし、今までゴールにしていたものは、振り出しに戻っていることもあるでしょう。だからこそ、一から立ち上がってくるのを待つのです。ここで大事になってくるのが、何を体験したいのか?ではなく、どのような気分を体験したいのか?ということ。

 

どのような気分を体験したいのか?

「ワクワクを選ぶ」という方法論も多くの人に知れ渡ることになりましたので、ご存知の方も多いと思います。「ワクワクを選ぶ」の他に、「ほっとできることを選ぶ」「心地よさを選ぶ」「自分がすっきりとすることを選ぶ」「ときめきを選ぶ」などなど色々な「自分の感覚を選ぶ」を実行していると思います。

なぜだか考えたことがありますか?ここには共通点があります。それは体験したい気分なのです。

 

わたしたちは、快に向かう性質がある

「嫌なことはやりたくない」「好きなことはやりたい」それは、「不快」を避け、「快」を求め、行動すると言い換えることもできます。ここで、なぜ、「快」「不快」だけで選ぶことができなかったのか?と考えてみることにしましょう。

生まれた時は、「快」「不快」が顕著でした。お腹がすいたと認識しているのはきっと思考ですが、ベビーが泣くのは、何かしらの「不快」なセンサーが働いているとも言えます。ベビーの不快の原因がわからず、大変だったという体験もしたことがあるのではないでしょうか?おっぱいもあげて、おむつも変えたのに、何を求めているのかがわからない。考えて考えて色々やるけれど、泣き止まずに、対処の方法がわからず、途方にくれ、自分まで騒ぎたくなり、泣き喚いた体験はわたしにはあります。一日中だっこ。寝かせると起きる。何もできない。そんななかで、何をやっても解決できない力不足に、どうしてよいのかわからない、そんな未知を、母なら体験しているのかもしれません。「快」の響きを自分自身が響かせていなかったと今は振り返ります。

 

なぜ「快」「不快」で行動できないのか?

わたしたちは、「不快」になっている原因を除去すれば「快」になるのだと考え、おっぱいかな、おむつかなと考えるのです。原因結果に囚われている時間が長くなればなるほどに、「快」がわからなくなるのです。原因を取り除けばというところに囚われているために、除去する原因にフォーカスする癖がついています。だからこそ、不快にならないようにという意識が働いているのです。

いいですか?振り返ってみますよ。

ベビーが泣いているとき、泣き止ませるためには?という発想をしていないかをキャッチしてみてください。泣いている原因をイメージしています。心地よく過ごすイメージではなく、「泣いている・不快」が頭のなかに増えていきます。原因除去は、不快探しです。

心地よいイメージではなく、不快を探しているのです。

心地よくなるためには?ではなく、不快にならないためには?不快を除去するためには?というパターンを生きていることがわかるでしょうか?

不快を避けるために、「考える」のです。だからこそ、「考える」ほどに、「快」はわからなくなる。原因除去をしているパターンで、ゴール設定してもゴールの「快」ではなく、「不快」を避ける原因除去(問題回避)からのゴール設定をしているということがわかるでしょうか?

 

原因除去(問題回避)は問題を創り出す

「思考は現実化する」のですから、原因除去パターンは、不快を」「原因を」「問題を」現実化します。ゴールを叶えようと力を注げば注ぐほど、不快な現実を創造しているということです。だからこそ、このパターンを脱することが必要になってきます。「不快」を感じているところから、ゴールを設定するのではなく、「快」を感じているところから、ゴールを設定するのです。

 

ワクワクを選ぶというコアがここにある

さて、ずいぶん長くなりましたが、戻ります。どのような気分を体験したいのか?「ワクワク」「ほっと」「ここちよい」「ときめき」ここを選ぶということは、その感覚、つまり「快」の感覚を自分が響かせる時間を創ることをしているということです。泣き止ませるためにおっぱいをあげるのではなく、満ちた気分になるためにおっぱいをあげるのです。母としても、今の泣き喚きでの不快を解消させるためにおっぱいをあげるのではなく、おっぱいをあげているしあわせな感覚を感じることを味わう時間としておっぱいをあげるのです。

わかりますか?行動は同じでも、全く違うんですよ。

イメージが違うんです。不快のイメージと、快のイメージと、もうここで違うんです。

 

本当のゴールは「快」の感覚からイメージできること

やっとやっと、ここでゴール設定ができます。セルフコーチングの的確なゴールを設定する」にたどり着くまで、長い道のりでした。でもここが一番の鍵なんです。ここが腑に落ちたら、あとは進むだけ。自分を「快」に浸らせて、そこから立ち上がってくる「こうしたい」を叶えていくことが始まります。また、これがわかると、「不快」から「こうしたい」を見つけることも可能になります。避けるためにやるのではなく、体験したい方向を知って、そこに向かうことができるのです。

 

本当のゴールを知り、計画を立てる

先ほど、お伝えしました。考えることは「不快」スタートですが、自分を「快」に居座らせたところから、「あれやりたい」「これやりたい」「これを体験したい」と夢のように思い浮かぶことを是非大切にしていただけたらと思います。そこでまた、「これをこうするためには、どうしようか?」と考えてしまいますが、それは不安イメージをできるだけ除去しようという現れでもあります。復習しますが、不安イメージをもとにした行動は、不安イメージを現実化していることに繋がります。根拠のない思い付きを書き留めておいてください。そして原因結果で考えるのではなく、思いついた方向に動いてみるということがコツでもあります。何をしてもゴール(「快」から生み出されている現実)と重なっているという感覚を育てていくことに、フォーカスを当ててみてください。

 

必要なことは現実化している

「快」からの行動を叶えていく流れのなかで、必ず、必要な情報に出会うことになります。関係ないと枠に当てはめ扉を開けないのではなく、いつどこでそれが重要なアイテムとして小さな扉になっているのかは誰にもわからないというところを開いていく。そんな自分の体験をすべてOKとしていくような感覚を味わいながら、飛び込んでくる情報を大切にしていく癖をつけていくことをお勧めしています。また、期限をつくるということも、その時の自分の「快」をより強くイメージしやすいからこそ、設定しても良いと思います。

 

現実化を受容しながら、ゴールを重ね続ける

「快」に自分を居座らせ、「こうしたい」を「すでにやっている」ところからをキャッチしているからこそ、それが思いついたとき、わくわくしています。それを体験したらというところは無意識ですが、その感覚が、体験した自分の感覚なんです。だからこそ、そこから思いついていくこと、飛び込んでくる色々な情報はすべてがアイテムになっています。それを「考え=過去につくった原因・結果」で消すことなく、淡々と実行していく実行力を意識することが必要です。

 

セルフコーチングとは、すでにやっている自分の感覚になれる場を与え、思いついたことを行動してあげる力

自分がやるのではなく、「自分の身体をつかって、それを叶えて行ってあげる」という感覚が近いかもしれません。馬車そのものになるのです。自分は乗っている人の方ではなく、馬車になるのです。

行き先を拾ったら、あとは、馬車になる。乗っている人の指示を聞き、馬車を動かす。指示を拾える環境を創り、指示を受け取り、馬車を動かす。

それがセルフコーチングです。シンプルに言えば、心地よさを与え、閃きを拾い、考えを挟まずに行動する。ただそれだけですが、細かいコツも必要なのかもしれません。しかし簡単にゴールを叶えていける感覚も感じてきてはいませんか?その感覚を大切にしていってくださいね。

皆様のしあわせな創造をお祈りしております。

 

 

 

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hiromitti

保健師HIROMITTIです。 新しい健康教育は、自分の内的世界のなかに、お姫様と王子様を住まわせること。 「愛と信頼で満ちたお姫様」と、「すべてを具現化できる王子様」とのコミュニケーションストーリーに力を貸すことで、自分の人生がパワフルに展開し、健康でイキイキ生きる体験をサポートしています。 他者ではなく、自分で決めるから楽しく生きられる。自分を愛することでQOLを高める方法をご紹介します。

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